光はは届かない
ゴポゴポゴポ
ゴポゴポゴポ
無数に繋がれた管から空気が漏れるかのように呼吸を繰り返す。
小さな音を立てて、何かを造りあげるように空気は上へと登ながら形成していく。
それはとても儚く、形成された途端音もなく散っていく。
刹那の時間だけ綺麗な輝きをみせ、後にはそこに存在していたことさえも忘れさせてしまうくらいに跡形もなく消え去っていく。
しかしその形成されたモノも、そこに自分が存在していたことが形として残り続けることを拒んでいるようで、自ら形をなくしていくようだった。
中には、自分が存在していたことを示すかのように、ソコに留まり続けようとするモノもあるのだが、後ろから押し寄せる存在を消し去ろうとするモノたちによって、やはり存在を残すことなく消えてしまう。
それは存在が残ることを恐れ、拒んでいるように見えるが、まるで、存在を残すことを許されていないかのようだった。
形であったことさえも罪であるかのように、その場から姿を消す。
その光景は、とても薄っぺらいものだった。
存在を残し、誰かに覚えてもらうこともできずに、造りだされてきれいに消えていくことが当たり前のように、ただ繰り返される。
造りだされてはつかの間の遊戯を挟み、消えていく。
そうであることを拒むこともできずに、ただ決められた順序を守りながら規則正しく進み、時に道を逸れては辿り着いた先で浄化される。
ひとつがそうであることを否定しても何も変わらない。
それどころか、否定したモノは形としてあることさえも許されず、存在をなくしてしまった後には再び形としていくことを許されない。それっきりで終わり。
それを解っているからなのか、ただ決められたことを繰り返すだけで、造りあげて消えてしまうまでの間に存在していることを示し、なくなってしまったあとには潔く散る。
存在していたことを残すことができないにも関わらず、そうありつづけるしかないそれらは、繰り返すことだけを存在意義とし、ただきえていく。
それがどれだけの意味をなしているのか、全く無意味なことかも確かめる猶予もあたえられない。
ただ、許されている行為を繰り返すだけ。
ゴポゴポゴポ
ゴポゴポゴポ
途切れることなく、存在して消えゆくことを繰り返していく小さく儚いモノたちは、刹那の輝きだけをみせることしか許されずに、決められた空間で姿をみせる。
形として存在していたことを残すこともできずに、繰り返すことによって自らを表しているように。